こんにちは!
というちょっと変わった経歴!
好きなことを楽しくやって生きているさおりです!笑
中学教師になりたいけど、超ブラックって聞くから悩む。現場の声を聞くにも知り合いいないし…。実際どうなの??
こんな悩みに、私の経験を紹介します!
この記事の信憑性は以下の通りです。
中学校教師の仕事内容
教師の仕事内容は学習指導要領に書かれていますが、ここではそういう形式的なことではなく、実際に勤務して肌身で感じた仕事内容を書いていきます。
ちなみに、学習指導要領は教員のための教科書のようなものなので、教員志望なら必ず持って、読んでおくべきです。(教員採用試験で絶対に出題されますよ~)
1:教科指導
「学校の先生」と聞いて、まず思い浮かぶのが授業だと思います。中学校と高校の教師は教科ごとに採用されるので、授業がいちばん大切な仕事です。
教室に行って授業するのはもちろん、そのために必要なプリントづくり、教科書内容の理解、どうやって教えるかプランを練る(これを教材研究と言います)のは、中学校教師の大切な務めです。
2:学級、学年の指導
これは、担任を持って学級の指導をしたり、担任ではないけど副担任、学年主任、管理職などとして生徒と接することです。
基本的に、中学校職員は必ず1~3学年か管理職・事務職に配属されます。学級担任をすると、おのずと自分の所属する学年の仕事もセットでついてきます。
学年の仕事は学校によって様々ですが、イメージは「教室の外の学年フロアーで必要なことをやる」感じでしょうか。学級内のことは担任が責任を持つ。でも、学級の外の廊下だって、自分たちが使うから誰かが管理しなきゃいけない。こういう、どこかのクラスだけに関わることでなく、学年全体に関する仕事が学年の仕事です。
私が経験したものだと、
廊下の掲示物(生徒の活動写真など)、校外学習や修学旅行の計画・委員会の組織・しおりの印刷、テスト前のテスト範囲をまとめて印刷する…
などなど、たくさんあります。「誰がやるって決まりはないけど、誰かがやらなきゃいけない」仕事です。
3:学校行事、委員会
入学式などの式典、全校集会などの集会、学校全体で行う体育祭や合唱祭などの行事、学年関係なく招集される委員会など、学級・学年の枠を超えた仕事もあります。
基本的に式典や集会の大部分は管理職がやってくれるのですが、例えば部活動の表彰があれば、生徒を壇の下に並ばせたり、どういう態度で壇上に上がるべきかを指導したりする必要があります。こういうのにも、担当がつけられて「じゃあ、○○先生やってね」なんてことがあります。
行事にも担当がつけられます。体育祭は体育科主導、合唱祭は音楽科主導。でも、学年練習はいつ、どこで、何を、どうやってやるのかは学年で仕事が割り振られるし、行事のための実行委員会をとりまとめるのも教師の仕事です。
委員会では何を話し合うべきか、どういう取り組みをさせるかなどを職員会議の内容を元に他の担当の先生と話し合って、「今月はこういうのをやらせましょう」という方向性を決めておくのも教員の仕事です。
4:校務分掌(学校全体の仕事の割り振り)
学校には生徒に見えない仕事もたくさんあります。まず、どの学校にも「指導部」というのがあって、全教員はどこかしらの指導部に割り振られます。
例えば、私は5年間ずっと「学習指導部」だったのですが、仕事内容はテスト日程とテスト範囲をいつ告知するかの確認をして、各教科担当との連絡をとること。夏休みなどの宿題をとりまとめて一覧表を作り、しおりに載せることなどがありました。
「生徒指導部」では校則に関することを確認したり(いつから夏/冬服に移行するか、昼休みに外で遊ぶ時のルールをどうするかなど)、「管理部」では各学年で机・椅子、カーテンなどの備品に破損がないか、あれば発注をするなど、いろいろな仕事があります。
また、担当部署によっては教育委員会から調査用紙が来て回答したり、報告を上げたりもします。私は「国際理解教育」担当だったので、学校に外国人生徒や帰国子女がいるかを調査するために全校生徒の保護者あてにお手紙を作って配布し、結果を取りまとめて教育委員会に送ったりしました。
5:部活動
昨今何かと物議を醸す部活動ですが、2020年現在、部活動は教員が担当することがほとんどです。
部活動の顧問になると、練習計画の作成(練習スケジュールを作って生徒に配る)、練習メニューの考案、練習への付き添い・指導、練習試合や大会、練習会への生徒の引率などがあります。
私は体育館部活の顧問を4年間やりましたが、朝練前に学校に来て体育館の鍵を開けるのも私の仕事でした。あと、体育館部活がたくさんあると、どの部活がいつ体育館で練習するかの割り当てを顧問同士で話し合って決めたりもします。
6:保護者対応
学級の生徒、部活動の生徒、授業を担当しているクラスの生徒などなど、どの生徒にも保護者はいます。保護者対応でメインになるのは学級と部活動ですが、単純に欠席連絡を取ったり、面談をしたり、保護者からクレームがあったりと内容は様々です。
私が担任としてやっていた保護者対応は、
欠席した子の家庭に放課後電話連絡(様子の確認と翌日の持ち物の連絡など)
長欠生徒(不登校生徒)の家庭への家庭訪問
三者面談
家庭訪問
学校で怪我をしたり、他の子とトラブルになったときの報告
席替えに不満だった生徒の保護者からのクレーム電話対応
などがありました。
部活でも欠席連絡、遠征するときの協力依頼、部活の運営方針についてのクレーム対応などなど…いろいろありました。
7:その他雑務(分類不可能)
正直、これが一番リアルな内容だと思います。
昼休みに生徒がいる場所(体育館、グラウンド、廊下など)に行って見守る
登下校(特に下校時)の周辺パトロール(通学路を途中まで生徒と一緒に歩く)
授業がない空コマ時には学年室や教室近くで待機して、保健室に行く生徒や授業を抜け出す生徒に対応
清掃指導
プール掃除(3.11後、原発事故の関係で生徒にやらせられなくなったそうです)
学年職員で費用を出し合っているお茶菓子の買い出し
清掃カットの日の教室やトイレの掃除
教室や廊下の電球交換
ざっと思い出せるのでこれくらいでしょうか…。名もない仕事がたくさんあります。
仕事内容から見る、中学校教師に向いていない人
上記が中学校教師の仕事内容ですが、実際に教師になり、退職し、塾講師をやっている私が思う「中学校教師に向かない人」を以下でリストアップします。
私が教員を辞めた理由を書いた記事もあるので、よければご覧ください。
教員を辞めたい人向け!私が退職した理由・辞め方・その後の生活
1:子どもが嫌い
中学校教師は生徒と接する時間がすごく長いです。小学校の先生ほど付きっきりではありませんが、一日のほとんどを生徒と過ごします。朝練が7時スタート、放課後の部活が18時終了だとすると、11時間ほぼ丸々生徒と一緒です。
法定では45分間休憩があることになっていますが、昼休みも生徒についているので実質休憩なしです。
中学生は小学生と違い、言われたことに従わないこともあるし、自分が正しいと思ったことに突っ走ってしまったりもします。素直に大人の言うことを聞くことばかりではありません。それが中学生らしさで良いところですが、子どもが嫌いだと辛いだけだと思います。
生徒と接する時間は高校の方が短いので、中学校でなく高校、もしくは生徒指導の必要がない塾講師などが良いかもしれません。
2:仕事量や時間を自分でコントロールできないのが耐えられない
当たり前ですが、生徒は生き物です。予想だにしないことだってやっちゃいます。
「さあ、帰ろう!」と思ったときに部活の子が怪我をして病院に連れて行かなければいけなくなったり、クラスの子の保護者からクレームの電話がきたりすることもあります。
授業準備や学級で使うものなどの準備は自分次第でどうにでもできますが、生徒や保護者への対応はコントロールできません。帰り際に保護者から電話があっても、「勤務時間外なので対応しません」とは言いづらいのが実態です。
民間企業なら営業時間外に電話が来ても「営業時間内におかけ直しください」と自動アナウンスを流せますが、学校はなかなかそうはいかない。だから、定時退勤もけっこう難しいことだって多いです。
こういうイレギュラーさに耐えられない人は、教員になるとストレスが多いと思います。
これについて、さらに詳しく書いた記事はこちら。
初日に6時30分出勤命令発動!-教員って本当にブラック?働き方改革の実態は?
中学教師の仕事内容は多い!でもやりがいは抜群。
中学校教師は、小中高のなかでも最も勤務時間が長い傾向があります。それだけ仕事内容が多いのは事実だと実感しています。
でも、人生のうちで大人になる過程を見守ることのできる特権があるのも中学校教師です。生徒の成長する様子を見て取れるのはこの仕事にしかないやりがいだと思います。
これから教員の働き方改革が進むことを期待していますが、仕事内容を理解した上で「こんなはずじゃなかった」とならないようよく考えて教員になるか決めてくださいね!
私でよければ個別に相談に乗ったり、経験をお話したりできるのでブログのメッセージ機能やツイッターのDMなどでご連絡ください!
教師を辞めたい人に向けて書いた記事もあるので、参考になればどうぞ。
教員を続けるか悩む人へ。気持ちの見極め方、退職のデメリット、効率よく働く方法