教員を辞めたい人向け!私が退職した理由・辞め方・その後の生活

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education教員

こんにちは!教員を退職して海外生活をしているさおりです。

今年ももう終わりということで、私にとっての一大イベント、「教員退職」について振り返ってみようと思います。

1.1 こんな人に向けて書いてます

・教員になったのはいいけど、正直しんどくて辞めようか悩んでいる
・教師を退職した人の例が知りたい
・教員、先生になりたいと思っているけど、あまり良い話を聞かないから辞めた人の意見を知りたい

こんな疑問、悩みに対して「私の」事例をご紹介します。

先に書いておきますが、この記事は「退職をオススメする」内容になっています。

教員の働き方の実態についてまとめた記事はこちら

2 退職者が語る!教員を辞めた理由。友人の意見も含めて。

Photo by Andre Hunter on Unsplash

どんな仕事も必ずつらいことや大変なことがありますが、教員として私や私の同僚、教員仲間が抱いていた(いる)不満や困難さについて紹介します。

2.1 多忙

別の記事で働き方についてまとめましたが、教師の仕事はきりがありません。

・授業
・教材研究
・生徒指導
・学級、学年運営
・校務分掌
・部活
・登下校指導
・給食指導
 …などなど

たいてい忙しい時期に同時多発的に生徒指導等の「対応必須事項」が発生するので、

「もともとあったやらなきゃいけないこと」+「今発生した緊急イベント」=時間が足りない

といった状況になります。

私にとっていちばんもどかしかったのは、どんなに自分が早く仕事を終わらせても、生徒指導や保護者対応は私の意志に関わらず発生すること。

簡単に言えば、自分で仕事をコントロールできないわけです。

家に帰っても保護者から携帯に電話がかかってくることもままあったりと、「多忙さ」は私の退職理由の上位にランクインします。

2.2 生徒とうまくいかない

これについては2パターンあると考えています。

1 そもそも教師が向いていない
2 たまたま目の前にいる生徒と折が合わない


それぞれ説明します。

2.2.1  そもそも教師が向いていない

知識はあれども、子どもが苦手であれば教員を続けるのはしんどいです。

もしくは、子どもの心をつかんだり、指導者として集団を引っ張ったりするリーダーシップが足りないのも「向いていない」になると思います。

個別指導はできるけど集団は苦手、という人には「学校教員」は向かないかもしれません。

2.2.2  たまたま自分の目の前にいる生徒と折が合わない

教師も生徒も人間なので、当たり前ですが相性があります。

私が先輩方や文献から学んだのは、「どんな集団でも、自分に対する評価は一定の割合がある」ということ。それは、

・20%は自分のことを無条件で好いてくれる(=自分のファンになる)
・20%は自分のことを無条件で嫌う(=自分のアンチ)
・その他の60%はどちらでもなく、その場の状況等による


経験からして、かなり正しいと実感しています。

だから、ある程度は合わない生徒がいて当たり前。

自分のことを慕ってくれる生徒や色眼鏡なしで見てくれる生徒との関係を大切にすることで、この悩みは解消できることもあります。

ちなみに、私もこれで悩んだことがかなりあります。

たまたま相性の合わない生徒が複数人部活にいて、周囲もそれに感化されて私から離れていく…という感じでした。

2.3 保護者対応  

私が経験した、大変だった保護者対応の例を挙げてみると…

・部活の生徒の保護者がアポなしで学校に来て3時間面談(悩み相談)

・部活の生徒の保護者から携帯に電話があったのでかけなおしたら、そのまま2時間通話(通話代は私の自腹)

・部活の指導に納得いかない保護者が授業時間帯にアポなし来校、授業を抜けて校長室で面談

・部活の指導に不満のある保護者が保護者会を主催(私も自動的に招待)。それはいいけど年末の20時スタート

・修学旅行の班に納得いかない生徒の保護者が来校して2時間面談(班決めは班長=投票で決まった生徒の代表が行っていました)

・土日の朝7時に職員室に保護者から電話があって、「その職員は出勤していません」と告げたら「なんでいないんだ!」と逆ギレされる

挙げればキリがないし私にも反省点はあれど、これが続くとなると仕事として継続するには厳しいと判断しました。

進路の面談や家庭訪問で都合のつくのが日曜日の夕方のみ、等もあります。

すべての保護者がこんな感じではないのですが、一部の人の対応でその日が終わっていくことも多くあります。

2.4 人間関係

どの職場でも環境は大事。

なかでも、教員としてしんどいのは

・生徒の前で他の教員から怒鳴られる(指導される)
・明らかに不公平かつ不平等な校務分掌の割り当て

これも自分でコントロールはできないので難しいですよね。

一つ望みがあるとすれば、公立学校では異動が定期的にあること。

ただ、正直私はその異動のタイミングを待っている間にかなり心が折れたことがあります。

2.5 待遇

昨今ニュース等でも話題になっていますが、教員には「残業手当」がありません。

月収や年収を見れば悪くはないのですが、コスパを考えれば断然アルバイトしていた方が稼げます。

公務員なので税金や年金などで給与から天引きされるものもかなり大きく、私は5万円くらい引かれていました。

加えて仕事を自分ではコントロールできない部分が多いので、不満を持つ人もかなりいます。

3 私の事例紹介

Photo by AbsolutVision on Unsplash

事例紹介の前に、参考までに私のプロフィールです。

・大卒~5年間中学校で勤務した女性英語教師
ー詳細ー
・2014年4月~2015年3月 常勤講師(中学校)22歳
・2015年4月~2019年3月 正規採用(中学校)23歳~28歳

では、実際に私の退職までの道のりをご紹介します。

3.1 教員を辞めたいと思いだした時期は?

講師採用された年から、ずっと転職については考えていました。

理由は、上に挙げたようなものです。

教育に興味はある、子どもは好き、だけど仕事のやり方が好きになれない。

やりがい100点、給料60点、自分の人生への満足度0点 でした。

3.2 決意した時期とスケジュール

いざ辞めようと決意したのは、2018年11月

異動するか、あと1年学校に残るかという時期かつ3年担任だったので、辞めるなら今しかない!という勢いだけでした。笑

11月に校長に来年度の希望を聞かれ、退職を検討している旨を伝えたらそこからは猛スピードで退職に向けて心が固まりました。

12月に全職員対象で校長と面談があったので、その場で退職を決意したことを伝えました。

あとは進路を中心に担任としての仕事をして、冬休みと春休みに年休(有給)をなるべく多く詰め込みました。

退職について他の職員に告げたのは内示発表のときなので、2月くらい??

仲の良い先生方にだけ前もって伝えて、あとはなるべく誰にも伝えずにいました。

卒業式でも学級の生徒には退職については言っていません。

3.3 計画的に退職するために。大事なのは12月!

教師をやる以上、「思い立ったが吉日」というわけにはいきません。辞めるのにこじれないタイミングが存在します。

抑えなければならないのは、
12月初旬 退職について管理職に報告
・校長から退職関連の書類がくるので、その提出

この2点がメインです。

12月初旬に報告するのは、来年度の人事がその時期に始まるから。

これより遅いと「ダメ!」と言われることも考えられるので、必ず!忘れずに。

4 先生を辞めた後どうしようと思う人への提案

何か次の目標や目的があって退職するのであれば悩まないと思いますが、そうでない人の方が多いのではないかと思います。

私は、このまま続けたら死ぬときに後悔する、という思いだけで学校の先生を辞めました。

そんな私から、考えられる道を提案します。

4.1 ひとまず休憩

Photo by Mohamed Ajufaan on Unsplash

もし精神的に苦しいのであれば、休むことが第一です。

そうでなくても、一息つくのは心も体も必要としているはず。

ゆっくりしてから行動するのも遅くありません。

4.2 転職活動  

もちろん、すぐに、もしくは辞める前から転職活動を始める人もいるでしょう。

私はとりあえず大手転職サイトに登録、職務経歴書を公開してどんな求人があるのかを見ていました。

オファーが来たのは、主に以下の2つ。

・塾の教室長
・不動産関係の営業

ちなみに、私はどちらにも興味はないので「見るだけ」でした。

4.3 勉強

転職活動と並行するかはその人次第ですが、新しいスキルを身に着けるために勉強するのも良いです。

特に、教育関係への就職を目指さないのであれば、行きたい業界で必要とされる資格や免許取得に向けて勉強するのはとてもプラスになります。

通信やインターネットだけでもかなり勉強ができる時代なので、勉強はおすすめです。

私はカナダへのワーキングホリデーに向けて英語の勉強をしましたが、もう少し実務的な勉強もしておけばよかったなと思います。

4.4 海外へ

これは私が今まさにやっていること。

30歳手前で退職したので、ワーキングホリデービザを取得してカナダのトロントに来ています。

私は一年という単位で海外に住んでみて、どの国が自分に合うか試したかったのでワーキングホリデーにしましたが、留学や旅行で海外に行くのもアリですよね。

5 私の現状ートロントに半年住んでみてー

Photo by Berkay Gumustekin on Unsplash

別記事でワーホリ生活については詳しくまとめますが、ざっくりと私のワーホリ生活前半についてご紹介します。

5.1 学校

英語科教員だった私は、あまり語学学校への魅力を感じていませんでした。

ただ、現地に慣れるため、英語環境ですぐに仕事を見つけるのは難しいだろうと考えたので、1か月いわゆる一般的な語学学校に通いました。

その後、ワーホリ支援エージェントに紹介された別の実践式英語プログラムに2か月参加。

この3か月間は特に働かず、学校にだけ通っていました。

良かった点は、

いろいろな国籍の人と友人になれた
・英語で話す環境に慣れた
・知り合いができることで、精神的にラクだった

知り合いを増やすのは本当にプラスになりました。

日本の教育について授業で話したりすることもあったのですが、いかに自分の感覚が他国とずれているか気づくことができたし、「日本」について考え直す機会にもなりました。

5.2 アルバイト

約200万円をワーホリ資金として用意してきましたが、さすがに働かずに生きていくには限界があります。

そこで、つい最近レストランでサーバーとしてアルバイトを始めました。

英語を実際に使って仕事をするのは良い経験になるし、まかないが食べられるのも、ワーホリで飲食店をやるメリットの一つです。笑

5.3 旅行 ー番外編ー

私は3か月間の勉強期間を終えて、約2か月間中南米でバックパッカーをしてきました。

トロントにいたので、アメリカ大陸旅行がしたかったんです。

「自分にとって居心地が良い場所を離れて、今までの自分が絶対にしなかったようなことをやる」のがこの一年の私のテーマでもあります。

国内でも海外でも、旅行は「自分の人生自分で決める」という感覚を高めてくれるので、おすすめです。

6 教員を退職してよかったこと  

退職後に不安を感じる方がとても多いと思いますが、私自身は「退職して正解」だと胸を張って言えます。

もちろん経済的には教員時代の方が豊かですが、今の生活と自分自身にはそれ以上の価値があると思っています。

Photo by Luca Upper on Unsplash

6.1 毎日ハッピー  

まず、毎朝「あぁ今日も朝練か…」からスタートしなくていい!

これは本当に幸せです。

具合が悪ければ休めるし、行きたいところに行けてやりたいことができるので、心の平穏さは過去5年間とは比べ物になりません。

自分の人生を自分で選んでいる感覚が、「あぁ、私って人間だったんだ」と思わせてくれます。

6.2 見方が広がった  

日本を出て、いろいろな国や地域、文化の出身の人と出会って、今まで知らなかったことにたくさん遭遇しました。

日本の便利さや良いところもわかってきたし、逆に教育や政治については他国にとても劣っているとも感じています。

国が違えば、食べ物も建築物も歴史も何もかも違います。

そういう環境の中で、一度自分をフラットな状態にリセットできたからこそ、次のキャリアに向けて半年前には考えもしなかったような目標を持つことができました。

6.3 コミュニティ・ネットワークが増えた

退職後しばらくは短期のアルバイトをしていたのですが、そこで出会った人との関係性も私には大きな影響がありました。

単純に、学校で働いているだけだと視野が狭くて問題ないんですが(学校にだけ目を向けていればいいですよね)、他の業界で働いている人やまったく異なる背景を持った人との出会いはとても刺激的です。

海外に行かずとも、自分の可能性を広げてくれる出会いはたくさんあります。

私は短期アルバイトで出会った方が10年間バックパッカーをしていたそうで、彼女の影響で中南米を一人で回ってきました。

語学学校で出会ったメキシコ人の友人の家に泊めてもらったり、他に母国に帰った友人を旅行中に訪ねて観光ガイドをしてもらったり、貴重な経験もしています。

また、トロントで出会った友人とは、これから一緒にビジネスをやろうかという話になっていたりと、人生どこで何があるかわかりません。

7 まとめ

雑多な内容となってしまいましたが、最後にどうしても伝えたいのは、

人生絶対どうにかなる!

ということ。

学校の先生って、真面目で勤勉な方が多いと思います。

だからこそ悩んだり大きな決断の踏ん切りがつかなかったりすると思いますが、もし今の生活に満足できない、つらいのであれば、辞めることも選択肢の一つです。

退職してよかった側の人間として、今回は自分の経験を書きました。

何か参考になれば幸いです!

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