初日に6時30分出勤命令発動!-教員って本当にブラック?働き方改革の実態は?

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教員

こんにちは!教員を退職して海外生活をしているさおりです。

ここ数年、何かと話題になってきている「教員の働き方改革」や「教員の実態」について、私の経験を書いていこうと思います。

1.1 こんな人に向けて書いてます

・ブラックって言われてるけど、実際どうなの?
・学校の先生ってどんな仕事してるの?
・一般論じゃなくて、実体験が知りたい!



という人に答える記事になっています。

正直に言えば、現状で教員として働くことは、誰にもオススメしないです!

そして、個人的には教員は「究極のサービス業」であり、「スーパーブラック」だと思っています。

大卒5年間公立中学校で働いて退職し、もう戻る気がないからこその本音を書いていきます。

2 学校の先生ってどんな仕事してるの?

では、実際の私のやっていた仕事内容をご紹介します。

ちなみに、私の受け持っていた主な仕事はこんな感じです。

・英語科
・帰国子女、外国籍生徒への日本語指導
・学級担任
・運動部主顧問
・旅行担当
・道徳主任(一年のみ)

2.1 勤務時間

私の勤務校では、8:05~16:40が定時でした。

最も衝撃的だったのは、採用校が決まった際の学校長訪問での校長からのこの言葉。

「うちは初任者は6時30分出勤ね。職員室の掃除とお湯沸かししてもらうから。」

だれにどんな権利があってそんなこと言うのーー!?と思ったが、直接言うなんてできず…でした。涙

では、実際はどうだったのかというと、、、

6:30
   勤務開始(職員室の掃除、ごみ捨て、お湯沸かし)
7~8時  朝練
8~15時 朝の職員打ち合わせ
     学級
     授業
     昼休み 給食指導、生徒のいる場所の見回り
放課後〜18:30  部活(終了時間は月ごとに異なります)
18:30〜21時  授業準備、書類作成等

ざっくりこんな感じでした。

2年目以降は、6時50分くらいに出勤、以下同じ。

2.2 給与

最初の一年間は常勤講師でした。

そのときは、
手取り約20万
・ボーナス年2回(約10万円)
・年度末退職金約10万円

採用試験に合格してからの4年間は、毎年約1万円ずつ手取りがあがって、最後の年は、
手取り約26万
・ボーナス2回 各約40万
・退職金約45万

手取りは、部活動手当等諸々含めてです。

福利厚生としては、賃貸物件に住んでいたので、毎月2.7万円の補助をもらっていました。

2.3 部活

Fitsum Admasu@fitmasu

何かと話題のブラック部活ですね。笑

部活は教員のボランティア活動とよく言われますが、ほぼそのとおりだと思います。

ほぼというのは、私の勤務していた自治体は一応手当があったから。

具体的にいうと、

休日に部活動指導をしたら、時間に応じて手当あり。
4時間以上6時間未満 2400円
6時間以上 3200円


最後の年は、教育委員会が制度を少し変更して、

2時間以上4時間未満 2400円
4時間以上 3600円


こんな感じだったと思います。

正直うろ覚えですが、千の位は正しいです。

見てわかるとおり、上限なし、時給制でもありません

実際には、4年目までは土日はほぼ毎日部活を8時間(もしくはそれ以上)くらいやってました。

さらに付け加えると、

・練習試合や大会での交通費は出ない(自家用車使用)
・車には部活の道具を積んで運搬
・大きい大会で高速道路を使っても自腹
・伝統的に大会等の会場校には手土産持参だったのですが、もちろんそれも自腹

プラスお昼代等々考えると、正直やった分損する感じでした。

皮肉なことに、チームが強くなるほど遠征も増えてお金も時間もかかるんですよね、、、

2.4 職務内容

部活については書いてしまいましたが、その他どんな仕事をしていたのかを挙げていきます。

2.4.1 授業

Photo by NeONBRAND on Unsplash

教師の本業ですね。

前提として、一週間の授業時数は、一クラス29時間です。

中学校の英語は一クラス週4時間なので、私は基本的に毎年4クラス担当、週16時間を担当していました。

担任になると、学年によりますが、教科指導に以下が追加されます。

・道徳 1時間 
・学級 1時間
・総合的学習の時間 2時間
  →計4時間

つまり、私が一週間に持っていた授業数は、

英語16時間+学級関係4時間=20時間

ということになります。

週に9時間空き時間があるわけですね。

一日最低1時間は空きがある。

これはかなり恵まれています。

技能教科の教員(体育、音楽、技術家庭科、美術)だと、

教科指導22時間+学級関係4時間=計26時間

とかも平気であります。

空き時間あるんだからいいじゃん!と思うかもしれませんが、別に空き時間に遊んでるわけではないんです。

じゃあ何やってるの?と言われたら、こんなことをやってます。

・学級の生徒との連絡帳のチェック
・教科ごとの会議
・欠席生徒の家庭への電話連絡
・授業準備
・教材発注

等が入ります。

2.4.2 生徒指導(コミュニケーション)

頭髪検査や風紀指導だけではなくて、休み時間や授業、部活での生徒とのコミュニケーションも教員の仕事です。

警察にお世話になったりしたら、金八先生みたいなこともありえます。

・家出した生徒がいたら探しに行く
・保護者と面談したいが、保護者の都合がつくのが21時以降
・不登校生徒の家庭訪問や放課後登校

こういった場合にも対応しました。

私は経験しませんでしたが、保護者から

「三者面談は仕事があるから
   日曜日の午後以外は無理」

と言われて対応している人もいました…。

2.4.3 特別活動(教科指導以外の学校の活動。行事、道徳、総合等…)

学校行事の企画運営も教員がやります。
私の場合は、校外学習や修学旅行の担当をしました。

・生徒の係活動の資料作成
・旅行業者とのやり取り、打ち合わせ
・しおりの作成、印刷

等々、、、

他にも、委員会、係活動等、生徒が活動するものはすべて教員が監督しているので、その準備もあります。

2.4.4 学級運営

みなさんも、「うちのクラス最高!」とか、「うちの担任ハズレ」とか思ったことがあるのでは?

学級運営は、中学校教員の力の入れどころです。

・掲示物作成
・学級で揃えたい備品の管理、発注
・会計報告
・学級通信等の書類作成
・出席簿・通知表のコメント(所見)
・進路指導
・面談
・家庭訪問

なかでも、掲示物は担任ごとでかなり差が出てしまうので、必死でした。

生徒も保護者も、「あの先生は熱心だけど、うちの担任は、、、」ってなってしまうじゃないですか。

若手としては、そういうのはなるべく避けたいので、私には大きなプレッシャーでした。

その分やりがいもありますが、正解がないっていうのは難しいですね。

2.4.5 報告・提出書類

Photo by Glenn Carstens-Peters on Unsplash

個人的には、正直いちばんいらない、無駄な仕事だと思っています。

色々な書類が教育委員会から送られてきましたが、生徒との時間を削ってまで答える必要性を感じないし、調査結果を報告しても改善される実感がしませんでした。

「このデータを編集して回答してね」ってのもあるんですが、そのデータがあまりにも非効率的!

Excel使ってるのに関数入ってないとか、リンクされてないから同じ内容を何回も入力しなきゃいけないとか。

こういうところで働き方少しずつ変わると思うんですけどね。

教育委員会も教員経験者がほとんどかつ定期的に配置換えがあるので、良いシステムはなかなか構築されづらいのが現状です。

2.4.6 その他

・プール掃除
・長期休暇中の研修
・職員会議

プール掃除は本当に「なんでやらなきゃいけないの?」ってずっと思っていました。

3.11の福島以降、放射線値の関係で生徒にはやらせないという方針が教育委員会から出ました。

それには大賛成!

思いっきり人体に影響ありますからね。長期的に。

でも、それを教員の仕事にするのか?

時期的に、いつも勤務校では前期中間テスト直後にやっていたんです。

つまり…

「テストの採点よりもプール掃除やってね」

ってこと。

これは学校裁量なので、どこでも同じだとは思いませんが、正直すごくしんどい。

テストの採点ってもっと尊重されるべきじゃない???というのが私の意見です。

2.5 休みはあるの?

正直、人によります!

・部活の顧問をやっているか
・何部の顧問か

がいちばん大きなポイントかと。

私はバレー部の顧問時代、毎日約14時間勤務、土日も8時間くらいは部活、休みはテスト期間のみでした。

3か月に1日休みがあるかどうかで、休みの日=体調不良で寝込む、の繰り返しでした。

学校内の仕事も、できる(文句言わずに引き受ける)先生にはどんどん仕事がいくし、仕事をあまりしたがらない先生には割り振られる分が少ないので、差は大きいです。

3 最後に

嘘はついていませんが、あくまで私の経験です。

学校の先生=生徒との関係と授業が仕事 だと信じる身としては、早急に業務の削減が実現されることを祈ります。

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