英語教師の英語力どれくらいあれば安心?元中学教師のリアルな感覚

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教員
さおり
さおり

こんにちは!

  • 大卒
  • 公立中学校英語科講師(1年)
  • 公立中学校英語科教諭(4年)
  • 退職(2019年)
  • ワーホリ(トロント)(2019年~2020年)
  • オンライン塾講師&副業(2020年~2021年)
  • webライティング副業&派遣社員(コピーライター採用)で民間デビュー(2021年~)

というちょっと変わった経歴!
好きなことを楽しくやって生きているさおりです!笑

英語科教師としてどれくらい英語力があったらいいのか知りたい!実際仕事をするのにどれくらい英語ができれば安心?どんな資格があるといい?

こんな疑問に、私の中学校教師&塾講師の経験をもとに答える記事を書きました!

教員採用試験で専門科目(英語)の試験が免除される資格のスコアだけでなく、実際に勤務する中で感じた「これくらい英語できた方がいいよなあ」という感覚を紹介します。

英語教師に必要な英語力ってどれくらい?

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Photo by Pixabay on Pexels.com

まず最初に、文部科学省や各自治体が英語教師に求める英語力を紹介します。

文部科学省が英語教師に求める英語力

文部科学省では、英語教師の英語力の基準を「英検準1級」(CEFR B2レベル)以上としています。平成30年度「英語教育実施状況調査」概要では、英検準1級を持っている中学校教師は36.2%、高校教師は68.2%となっています。

教員採用試験の専門科目(英語)の免除や加点を考えると、例えば千葉県はCERF1レベル相当を求めているので、英検だと1級、IELTSだと7.0が相応レベルです。
(参考:令和3年度(同2年度実施)公立学校教員採用候補者選考実施要項 千葉県教育委員会・千葉市教育委員会合同実施

採用試験での各種検定・資格の扱いは多岐にわたるようです。英検をベースに、TOEIC、TOEFL、IELTSなど自治体によって加味するものが異なりますが、CERF1レベル相当が基準なようです。

元中学英語教師の私の英語力

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2014年~2019年まで学校現場で英語科教師として勤務していた私が持っている英語の資格は①英検準1級②TOEIC780の2つです。

TOEICについては大学時代に受けたものなので、すでに無効な結果ではありますが、ベストスコアなので一応書いておきます。笑

それぞれの取得時期や取得に至った経緯、実際に役に立ったかを軽く以下で紹介します。

英検準1級

英検準1級を取得したのは、教員を退職する年でした。取得理由は、教育委員会が無料で受けさせてくれたから。ちなみに、準1級を受けた理由はこれしか受験できる級がなかったからです。1級があれば受けたかった。

教員採用試験を受けた時には持っていませんでしたが、専門科目の試験対策で準1級の長文読解問題集を使っていました。

結果的に、この級を受かって良かったと今は思います。正直中学校で指導するのにこのレベルの英語力は必須ではないと思いますが、生徒に「英検準1級の勉強してるよ」「合格したよ」と話ができたのはメリットでした。

先生でも勉強するという姿勢を示せたし、教師でも勉強しないとわからないことがあるということを見せられたのが良かったかな。面接対策などは、クラスの英語が得意な子に面接官役をやってもらって、練習相手になってもらいました。

塾講師として大学受験生も指導していますが、早慶以上のレベルを教えるとなると英検準1級くらいは必要だと思います。高校教師を目指すなら、これくらいは持っておきたいレベルです。

英検準1級でできること・できないことを書いた記事もあります。
英検準1級の英語力?合格&ワーホリした私のできること・できないこと

TOEIC780

大学時代、民間企業への就職活動もしていたのでそのために何度か受験して取得したスコアです。

個人的な感覚ですが、TOEICは学校教育に適したテストではないと思っています。というのも、ビジネス英語なので出てくる語彙はかなりビジネスに偏ってるからです。もちろん、文法は普遍的なのでTOEIC特化型のものがあるわけではありません。

上述したように、教員採用試験でもTOEICのスコアを評価する自治体もあれば、そうでないところもあります。英語教師がTOEICを取得するメリットがあるとしたら、民間企業への就職・転職活動に備えるというくらいじゃないかな…。

英検が素晴らしいと思っているわけじゃないけど、面接や作文がある点ではTOEICより英検の方が、教員にはより実用的な英語力を測れると思います。

中学英語教師の英語力に関する個人的な意見

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じゃあ、実際学校で英語を教えるならどれくらいの力があればいいの?って思いますよね。

ここからはかなり個人的な意見になりますが、私が公立中学校で指導した経験から中学校の英語の先生に必要な最低限の英語力について書いていきます。

英検準2級で満点とれるくらいが最低ライン

中学校の英語教師なら、英検準2級で満点取れるくらいが最低ラインじゃないかなと思っています。理由は、準2級が英文法が問われる最後の級だから。2級以上になると、文法より語彙力が重視されると感じています。また、英検3級が中学校卒業程度、準2級が高校中級程度なので、高校英語の基礎がこれくらいかと思います。

教師なら、最低限英文法の基礎は網羅しておきたいところ。じゃないと生徒の作文やスピーキングのチェックで根拠がない評価をしてしまうことになります。

実際にあった例なんですが、テストの英作文の採点で文法的には正しいが、まだ指導していない文法(高校での指導内容)を使った生徒がいました。具体的には、過去形を用いた作文でplayedとすべきところをdid playとしてしまったんです。

did playって強調だと捉えれば文法的に間違いじゃないですよね。でも、これを強調という文法を知らないと「過去形はplayedしかないから×」と言ってしまいます。その場の指導ではそれでいいかもしれませんが、これって正しい指導ではないと思うんです。また、もし帰国子女やかなり英語力の高い生徒が意図的に書いていたとしたら、生徒は納得できないし、保護者に答案を見せたら保護者だって納得しないはずです。

ということで、中学校教師なら、最低限英検準2級は常に満点取れるくらいの力が必要だと思います。

ちなみに、早慶レベルの大学受験生を指導したこともありますが、このレベルに対応するなら英検準1級以上必要だと感じました。長文の長さやテーマ、作文まで指導するとなるとけっこう大変です。教えるって自分がわかってるだけでは不十分なので、問題の本質を理解して生徒に示すには相当な英語力が必要だと思います。

さらに英語力を伸ばしたいと思う方向けの勉強法が気になれば、こちらをどうぞ。
英語上級者がさらに英語力を伸ばすための勉強法【目的別】

TOEICスコアは中高の英語指導には直接関係ない

前述しましたが、TOEICはビジネス英語検定なので、中高で扱う語彙からはけっこう離れた内容です。大学入試でも、「A社の四半期決算は~」なんてあんまり出てこないですよね。単語などの表現に大きな偏りがあるので、TOEICができても中高の指導ですごく役に立つわけではないと思います。

ただ、もちろんTOEIC対策をして伸ばせる英語力もあります。私は大学の必修授業でTOEIC対策があったのですが、TOEIC文法を1年間みっちり勉強したおかげで品詞についてはかなり理解が深まりました。TOEICって文法セクションに形容詞か副詞を選ぶような、品詞で選択肢を選ぶ問題がありますよね。

学校で指導するのに役立つ語彙力を伸ばしたいなら、TOEFLやIELTSなどの留学者向けの資格を勉強した方が、学校での指導に直結すると思います。

中学英語教師なら、まずは英検準2級を完璧に解説できるレベルを目指そう!

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英語教師に必要な英語力の結論としては、中学校教師なら英検準2級が完璧、高校教師なら学校のレベルにもよりますが英検準1級あたりが最低ラインだと思います。

スコアと指導力は比例するわけではありませんが、より高いスコア/級を持っていると自信を持って指導できるし、生徒や保護者からの目が変わったり気になりづらくなったりします。

人目を気にせずとも、指導者として常に自分の力を高めていける人でありたいですよね!がんばりましょう!

英語の勉強方法が気になる方には、以下の記事もあります。
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